たまにはバンドについて

昼から上野のサンドイッチ屋の古いスタジオでシミズさんと練習。「ちゃんとやろう」というつもりで入ったスタジオだったが、結局いつもみたいに好きにやった。

物を作る事はトライ&エラーの積み重ねで、徐々に自分の理想に近づけて行く事が当然の事とされている。そのためには、ディレクションという行程が必要だ。評価して修正する仕事。それは一人でやっていても複数の人間でやっていても変わらない。

創作の基本、その事は否定しない。実際私もそうやって音楽を作っていた頃もあったし、仕事ではそうやって少しでも良いものを作ろうとしている。面白い。

ただし、今の私は、Menではそれはやらない。理由は、以下。

それをやらなくても満足いくものが出来ていること。命令する事も命令される事もしたくないという事。そういうやり方が出来るメンバーに恵まれている事。自分が出来ない事、したく無い事はしない事。

分かりやすく言うと、一筆書きでババっと筆を運ぶようなやり方。蛇足も含めて、その結果は全体の60分なら60分の時間の中で意味があるのだからそれでよしとする、ということ。

やっぱり言葉にすると理屈っぽいか。でもこういう風な態度は案外風穴、メッセージ性の無いこのバンドの唯一のメッセージだと思うのだけど。誰だって好きな相手と好きにやって勝手気侭で、それが最高だったら最高じゃないかなぁ。